不動の時計を買って直しました

電波時計の最初期のものはAMラジオ放送から時報音を拾って時刻を合わせる仕組みでした。
今でも同じ仕組みのものはCITIZENのスリーウェイブなどがありますが、クオーツ時計じゃ面白くないのでSEIKOのトランジスタ振子式電波時計が欲しいなあと思っていたのでした。
今回たまたまSEIKO TTR-903の不動品を購入できたので修理をして蘇らせてみました。

手元に来てからウッキウキであっという間にばらして、あっという間に修理してしまったので写真がありません。
購入状態は電池室端子腐食のため通電確認できないからジャンクとのことでしたが、とりあえず配線に直に電圧を印加してみると、時報を受信するラジオは明瞭に聞こえます。
搭載されているゲルマニウムトランジスタの足も腐食はあまりないようですから、回路関係は正常そうです。ケミコンの全数交換も考えましたがとりあえず各機能正常であれば無理にはやらないことにしました。

電池室は端子が溶けてなくなっていましたので真鍮板を切り出すか、市販の電池ボックスの端子を移植するか考えましたが、電池室のガワを切り取ってマウント板としてその上に電池ボックスを接着してしまうこととしました。

錆びていた文字盤枠はリューターで磨こうかと思いましたが、面倒なので武蔵ホルトのラストリムーバーで磨くと予想以上にピッカピカになってくれたのでそれで良しとしました。

文字盤は洗ってみると白く墨入れされた文字が全て溶けてしまったので、Mr.カラーの白で書き入れました。下地との相性が悪いみたいなのでプライマーを塗ってからのほうが良さそうですが、面倒なのでそのまま塗っただけです。

筒状の電池室内は赤錆で汚れていたのでハイドロハイターの濃いめの溶液に一時間くらい漬けて軽くこすってクリーニングしました。筒の底に溜まった水は無水アルコールに漬けて追い出して乾燥させて腐食しないように注意しました。

リア側ケースもレトロブライト(Retr0Bright)で黄ばみぬきをしましたが、別に目立つところでもなかったのでやらなくても良かったやつですね。

リアケースの蓋が欠品していましたが、FOREX板をフリーハンドで切り抜いて蝶番をネジ止めして蓋としました。

分解して組み上げる際は、時刻調整つまみを回すと毎時57~8分頃に時計機構部内のリレー端子が動くのが見えます。更に7時であろう場所まで回し続けるとリレー端子が閉じる様子も確認できると思います。端子が閉じて(6時57分頃)開放された(7時ちょうど)ところで時針が7時を指すように、分針を0分に向くようにはめ込めばオッケーだと思います。NHK第一ならほぼ毎時時報が有る(?)のでその気になれば時針を任意の時間で組み付けても動くんじゃないかな?

ラジオは基板のエアバリコンを調整してNHK第一が聞こえるように調整します。エアバリコン側面にマイナスの固定ネジが2本ありますから、そのうち一本をゆるめると自由に選局させることができます。ネジのもう一本は周波数表示板固定用ですね。

時計を動かすときは電池を入れたあと機構部の赤いポッチをツンと押して勢いをつけてやるとコチコチと動きづつけるはずです。これを知らないと電池入れたのになんで動かないんだーってなります。ちなみに電池は四角い電池室の上側が時計で、下側と筒の中の3本で形成される4直列がラジオと時報検出回路です。


結局不具合は電池室の腐食だけであとは正常でしたので清掃と調整で復活してくれました。北海道のAM停波はまだしばらく先になりそうですので、これからしばらくは我が家で活躍してもらおうと思います。


時刻調整の様子


毎6時57~58分頃に内部のラジオに電源が入ります。
時報のポーン音(880Hz)を感知して時刻を0分にリセットしてくれます。
普段はラジオの音声は聞こえませんが、この動画では横にラジオを置いて撮影しました。
時計背面のスイッチを押し込むとラジオを聞くことも可能ですので、非常用としても良いかもしれません。

FET差動バッファ式USB DAC Version2 完成?

基板をFusion PCBに発注したのが5月8日の21時。できたから送ったよーとの応答が12日の13時くらい。手元に届いたのは20日の午前と12日間程かかりました。
宛名ラベルのフォントが小さすぎて運送屋さんが困惑気味。配達事故が起きそうだからもっと読みやすいものにしてほしいかな?

実装部品は先に手配して用意してあったのでサクサクと実装。んで、できたのがこれ。
dac.png
手前の黒い小さな基盤は秋月電子のAKIDAC。緑の基板は今回作成したバッファアンプ。
ショート事故でUSBが死ぬのが怖いので壊れても良い古いPCでテストしてみて特に問題なし。

メインPCへ接続して音楽を再生してみると、ほほーなるほど「ストレート&ワイドレンジで雑味のないキレの良い音」と設計者がおっしゃるとおりかなと言う音。AKIDACの仕様上スペックこそ冴えないものの十分実用になりますね。

f.png
周波数特性はこんな感じ、左右に変化がないため片方だけ。

TEK00004.png
1kHzの正弦波を入力したときの出力。出力1.11/0.637から利得は1.74倍程度。


この記事書きながらエミッタフォロワ部の定数間違えたことに気づきました。そのうち抵抗仕入れて取り替えてみようかな。

KiCADを使ってみて

ありがたいことにKiCADについて色々なサイトで解説されているので参考にさせてもらいました。
特に参考になったサイトをいくつか挙げておきます。
KiCADで基板設計
KiCADで基板を作る
試行錯誤な日々

回路図エディタは図を引く事自体何ら問題はなくむしろ使いやすいぞーいいぞーと思っていたのですが、ERC(エレクトリカルルールチェック)実行の折どうしてもエラーが消えない箇所があり悩みました。
KiCADにおいては電圧供給点やGNDに「PWR_FLAG」を付加してあげなければなりませんが、今回の回路ではDC-DCコンバータを内包していますので、これの給電点にも「PWR_FLAG」を与えるとエラーが解消しました。5V給電ポイントと繋がっているから問題ないと思ったのですけどねえ。
powunit_p.png


PCBレイアウトエディターも特に悩まず使えたものの、一番最初に部品が団子になって配置されたときはマジかと思いました。ごちゃごちゃの部品を回路図のとおりに広げてから徐々に詰めていけば良いのですけど初見プレイではギョッとしますね。
初見ゆえの細かいトラブルなどはありましたが、とりあえずのレイアウトも完成して3Dモデルでみたのがこれ。
hollow.png
部品の間隔やら気づくことも多いので3Dをグリグリ動かして眺めることも重要ですね。
もうちょっと煮詰めてから基板の製造を業者へ依頼してみたいと思います。

そうだKiCADを学ぼう

12B4A全段差動アンプの反省会でDACかフォノイコライザでも作ろうか?なんて締めくくっていましたがDACを作りたい欲が抑えきれなくなってきました。いやむしろなんでも良いハンダゴテが握りたい!(病気かな?)

ということでDACを作成しようと思います。おなじみぺるけさんのサイトには秋月電子で売られているAKI.DACを使用した作例がありますのでこれを作ってみて、もし飽き足らないようならばもっと物理性能が上のいわゆるハイレゾなDACにと言った具合で遊んでみましょう。
とはいえ、ただ部品を集めて作るだけでは個人的な進歩がないですからフィルタ+バッファ回路の基板を起こして作成してみようと思います。

基板を作るの割と憧れていたんですよね。電子工作の手練の人たちの作例で独自に基板を起こしているのを見ていると「いいなー自分もそういうのやってみたいなー、でも難しいのでしょう?」ってね。
色々下調べしてみると「いやいやそんなことはないよ、やってみたら意外と簡単さ」的なノリのサイトをいくつか目にします。ホントかなぁ?と思いつつも「まーまずはやってみないとわからないよね!」更に調べるとKiCADというCADソフトがフリーで使えて具合もよろしいみたい。
ということでKiCADを使って回路図を書いて、基板設計図を作って、発注してその基板を元に作成を行ってみたいと思います。
回路で言うとFET差動バッファ式USB DAC Version2を題材にしてみます。私のおうちの電源事情的にACアダプタが現状から増えるのはNGに近いのでUSBから給電できるのは魅力的ですし、回路規模もとりあえずやってみるなら手頃?かなと。
KiCADの使い方をあれこれ解説するわけではないですが、KiCADを使ってみて困った迷ったしくじった点などを忘備録としてまとめる予定です。

PCを組むよ(3 組んだよ

ということで組んじゃいました。

CPU:Ryzen7 3700X
クーラー:Noctua NH-D15
MEM:16GB@DDR4 3200MHz
M/B:ASUS TUF B450M-PRO GAMING
グラボ:GTX670@使いまわし
ケース:Thermaltake LEVEL 20 VT
電源:Seasonic FOCUS SSR-750PX
ストレージ:SATA SSD2台@使いまわし
PCIe補助電源延長ケーブル少々

自作は久々すぎたので、ある程度念入りに最近の注意事項を調べたものの、昔ほどにはあれがダメこれがダメって制約もない感じでサクッと組んでサクッと稼働しちゃいました。

電源は750Wもいらないのだけど、Amazonを物色していたら何故か650Wより750Wのほうがお安いのを見てポチー。ポチったあとに再度見てみると値段の逆転が元に戻っていました、なんじゃこりゃ。まあちょっと安かったからオッケー。
電源は一般的に最大負荷の50%付近が最も効率がいいので、750Wなら375W付近となる。GTX670が最大で170W程度のCPUが定格65Wくらいのぶん回して80Wとかで、やっと250W。ほか細々足しても300W行かないくらいなのでかなりの軽負荷ですねぇ。まあ80PLUS Platinumだし気にしたものでもないかな、今後ちょっといいグラボ積むための余裕としておきましょう。
電源付属のケーブルの、特にPCIe補助電源はパスコンかフェライトコアがコネクタ付近に抱かせてあるようで取り回しが非常に悪く、追加でAntecの柔らかい延長コネクタを用意しました。あのカチカチなケーブルはいかんと思いますよSeasonicさん。

Noctua NH-D15はファンが2個ですけど片方はケースファンに流用してNH-D15Sとして運用。NH-D15とNH-D15Sの実売が1000円も変わらなかったので、実質あのお高いNoctuaFANが数百円で手に入った。

BIOS(って今は言わないね)設定はメモリのXMP読ませたことと、CPUとメモリ電圧をマイナス側にオフセットしたのと、ファンコン設定。いじるところが少ないのは楽でいいやら寂しいやら。オーバークロック頑張るCPUでもないしねえ。

ケースファンは前面にデフォで付いている20cm(吸気)に後部NH-D15流用の14cm(排気)、下部に12cm低速二発(吸気)として正圧で上方に気流が逃げるように意識したものの、このケースはなかなか気流を制御するのは難しめ。あまり思ったとおりにはならなかったし、下部の吸気は上部の排気へ持っていったほうが良かったかもだけど静かによく冷えているからまあいいかな。

んで、フォトレタッチやらRAW現像が驚くほど早くなってサックサク。これが9年の差か。あれこれいじってもすべてリアルタイムに反映されてしまうすごい!前なら待ち時間が生じたんだけどね。
CDのリッピングも大量に同時処理できるからこれまた早い!手持ちのCDを取り込むのが億劫になっていたのでGW辺は暇つぶしにいいかも。

とりあえずリプレースは成功。これでずっとトラブルなく使えたらいいなー

_DSF2834.jpg
4面ガラス張りなのでスッケスケ、でも光り物は一切ナシ。夜に処理しながら電源そのままにして寝るときに光っていると邪魔くさいからね。
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